会長挨拶



ご挨拶

炭素繊維は1970年代に上市されて以降スポーツ用途を手始めとして、「軽くて強い」という特長を生かし、順調に市場を拡大してきました。近年では航空機が本格的な炭素繊維複合材料の時代に突入しつつあります。また、産業用途においても、エネルギー分野(圧力容器、風力発電、燃料電池、太陽電池関連等)、 土木・建築分野(耐震補強、橋梁等)、輸送機器分野(自動車外板・車体、ドライブシャフト、船舶船体等)、産業機械分野(ロール、ロボットハンド、大型・精密工作機械部品等)などで採用が拡大しています。

昨今では地球温暖化、資源枯渇など地球規模での問題が顕在化し、炭素繊維への時代のニーズはかつてない程に高まっています。炭素繊維協会では、炭素繊維が地球温暖化防止と環境保全に貢献する素材であることを世の中に広く知っていただくために、製品のライフサイクル全般を通しての環境負荷低減を検証するLCA(Life Cycle Assessment)の考え方をPRするとともに、炭素繊維そのものの環境負荷を減らすために、経済産業省の補助事業としてスタートした炭素繊維のリサイクル技術の開発を推進しています。

炭素繊維は、日本のメーカーが世界をリードする先端素材の一つです。この素材の持つ力を最大限に活用し、日本の製造業を活性化していくと同時に、地球規模での温暖化防止と環境保全に貢献していくことが、当協会ならびに会員各社の果たす役割であると考えております。今後も会員相互の協力と関係各所との連携を通じて、炭素繊維業界の健全な発展に向けての課題に取り組んでいく所存です。

2011年6月
炭素繊維協会
会長 日覺昭廣